アンケートで着物が当選!タダでもらえると思ったら・・・

先日、私の読者さんから相談がありました。

着物を差し上げるというプレゼント商法

呉服屋さんで小物を買ったときにアンケートを書いたら、もれなく浴衣プレゼントと着物の抽選に参加できます。と言われたので、アンケート用紙を書きました。

後日連絡がきて、浴衣のプレゼントと着物も抽選で当たりました、と言われたので、お店に伺いました。

そうしたら、「浴衣は差し上げます。着物の生地はプレゼントだけど仕立ては当店でやってください、それが条件です。辞退もできます。」と言われました。

しかし、考える間もなく「帯はこれが良いですよ、小物はこれですね。見積もりはこんな感じです。」とドンドン言われたました。「金銭的に難しい」と断ったら、「じゃあ、これだけ値引きするから」と勧められて断り切れず契約してしまいました。

子供の入学式があるので、買っても良いかなぁと思ったけど、最後に納期は3カ月度と言われたので入学式に間に合いません。店員さんに入学式に着ると言ったのに間に合わなければ必要ないと思いました。キャンセルできるでしょうか?

悪徳商法の画像  悩む女性

これは悪徳商法です。

正直、驚きました。

こんな悪徳商法を未だにやっている呉服屋があるのですね。しかも、創業100年を越す老舗の呉服屋さんのようです。

よほど業績が厳しいのですね。こんな商売をやっていたら遅かれ早かれ潰れると思います。

問題点

  • 着物の生地をプレゼントなんていう商売はあり得ません。しかも、仕立て、裏地の代金を支払うのが条件というのはおかしいですね。売れ残りの着物を差し上げて、仕立てと裏地で儲けているとしか考えられません。詐欺まがい商法ですね。素人のお客様を騙している商売です。話になりませんね。

 

  • 販売目的を隠して、お店に動員して、プレゼントの浴衣や着物に小物や帯などの追加販売をしているので、特商法が適用されると思います。いわゆる「不意打ち」の商売です。

 

  • 特商法が適用される販売方法ですが、クーリングオフなどの特商法に必須な対応をしていません。

※こんな販売方法に引っかからないでくださいね。今回は、2日後お店に電話したら即返品できたそうです。良かったです。

 

奄美大島旅行で強引に大島紬を販売!

呉服屋さんに奄美大島旅行に誘われて、行ってきました。大島紬には興味があったので、実演を見たり泥染めの体験ができるというので楽しみにしていきました。

そうしたら、工房で販売会も行っており、工房の社長や店長、担当者など囲まれ執拗に勧められました。最後には半額位に値引きしてので、断り切れずに買うことにしました。

しかし、展示会場では伝票を書かずに、「織元から直接買うことはできないので、でここでは伝票が書けません、お店で伝票を書くので後日お店に来て契約して欲しい」と言われました。

その言葉を信じて、織元からとても安くしてもらったので、いい買い物だったかな、と思っていました。

でも、いろいろ調べてみると、他のお店と比べても値段も決して安くないし、騙されたような気になりました。

これは、キャンセルできないでしょうか?

特商法はずしの悪徳商法

もし、特商法を外すためにお店で販売したなら悪質ですね。

販売目的を隠して、奄美旅行に連れていき、囲み販売で強引に売る。

これは本来特商法が適用されますが、契約をお店で行うという特商法はずしの悪徳商法です。

商品を決めたのは、奄美でも契約がお店なので特商法は適用されないと思います。

しかし、これは消費者センターに相談したほうが良いと思う案件です。

このお店は中堅どころのチェーン店です。会社ぐるみですから、ヒドイですね。

詐欺師のイラスト

 

特商法に引っかからないようにしている

訪問販売にてきようされる特商法は、クーリングオフが必須、さらにいろいろな制約があり、違反すると行政処分もあります。そのため、着物屋の多くはなるべく特商法に引っかからないようにしています。

店外の催事を止めて、店内の催事を増やす

店外の催事は基本的に特商法が適用されるので、催事を止めたり、減らしたりしています。

その代わり、店内の催事を増やしています。

厳密に言えば、店内の催事でも動員方法などで特商法が適用されるのですが、そうならないようにDMや電話の仕方など勧誘方法も気を使っています。

店内でもクーリングオフ可能なお店

店頭販売でもクーリングオフが可能なお店があります。

BANKAN、さが美、ますいわ屋、鈴乃屋、やまとです。

この5社及び5社の関連店舗は、当日を含めて8日以内なら無条件で返品出来ます。

気が変わったなどでも返品出来ますので、その時は各会社のお客様相談室に電話してください。

注意すること

特商法が適用される販売方法の場合はクーリングオフがききますが、販売時にその説明が無かった場合は、永遠にクーリングオフが可能になります。

クーリングオフは、告知日が起算日になるので、告知していない場合は起算日が無く永遠に出来るのです。

告知してから当日を含めて8日間ですが、告知していないと永遠に無条件で返品出来ますね。しかも、クーリングオフ告知は販売者の義務なのでひどい場合は行政処分の対象になります。

クーリングオフの説明が無くても、アポイントメントセールスなど販売目的を隠して勧誘した場合は、特商法が適用される販売方法です。その時は、クーリングオフの告知が義務になります。

欲しくない着物は買わないことが一番

どんなに値引きされても、どんなに執拗に攻められても、欲しくない着物は買ってはいけません。

勧められると断れない人は、そのお店に近づかないでください。電話もシャットアウトしましょう。

そして、お客様相談室に電話して個人情報を削除してもらいましょう。

何かあったらいつでも相談してくださいね。