貴女が成人式で輝くために!ママ振りについて

こんにちは。今回は、ママ振りについてお話ししますね。

最近の傾向は、ますますママ振り、いわゆるお母さんが着た振袖を娘さんが着るという方が増えていますね。

一番は経済的な理由が大きいと思いますが、

日本人の物を大切にする気持ち、

また親子二代で同じ振袖を着るという喜びもあると思います。

 

今回はそんなママ振りについて、着物屋のプロとしてお話ししますね。

振袖姿緑色

プロが教える!ママ振りについて、いろいろ

 

まずは、ママ振りのメリットとデメリットについてです。

 

ママ振りのメリットは?

 

1.振袖の代金が必要ありません。節約できます。

2.品質の良い振袖が着られる。昔は生地も加工も良かった。

3.小物や帯の組み合わせで現代風にアレンジ出来る

4.人とかぶる可能性がほとんどない。

5.物を大事にする気持ちが素晴らしい。親も喜ぶ。

 

ママ振りのデメリットとは?

 

  • 寸法を直さなければ着られない場合がある。
  • シミや変色などダメージがあり、直しが必要な場合がある
  • 柄が古く感じる場合がある。
  • 色がやけたり、さめていて古く感じる場合がある。
  • 新品の帯や小物の組み合わせが難しい。

 

それでは、ママ振りのメリットについて、詳しく説明しますね。

紫系振袖

ママ振りの5つのメリットを詳しく説明

 

1・振袖の代金がかからない

振袖セットの場合は着物が一番高価ですから、

帯や小物を新品で選んだとしてもかなり節約できます。

着物が古くても、最新の帯や小物を付けると見違えますね。

 

2・昔の振袖は高品質

今は、中国製の安い生地にインクジェットが主流ですが、

昔は日本の絹に手描き友禅や手刺繍、手絞りを施した商品が多かったです。

ですから、振袖は昔の方が今よりだいぶ高価な品物でした。

昔の振袖は生地がドッシリして柄が豪華なので、高級感がハンパないです。

3.コーディネートで振袖が昭和から令和に!

帯が目立つので、着物はママ振りでも帯を変えることによって振袖も蘇ります。

小物も現代の物に変えると、さらに今風になり、友達と並んでも違和感がありません。

着物はママ振りでも、帯と小物を変えることを提案します。

 

4・人とかぶらない

ママ振りは20〜30年前の振袖ですから、今の振袖や他のママ振りとかぶることはほぼありません。

帯や小物を最新の商品に変えれば、かぶる心配は全くありません。

あなただけの振袖になりますね。

 

5・物を大切にする

お母様が着用した振袖を娘が着てくれるというのは、母親もお婆様も嬉しいです。

また、着物自体、代々受け継いで着ることを前提にした構造です。

お直しすれば、いつまでも着ることができます。

 

ママ振りの5つのデメリットを詳しく説明

総絞り振袖と帯

1・寸法が合わない

寸法が合わない場合が多く、身丈や裄を長くすることが多いです。

例え身長が同じくらいとしても、裄を長くすることがほとんどです。

お母様と体型がだいぶ違うと、新しい振袖を購入しても変わらない位お直し代金がかかります。

裄を伸ばすなら15,000円前後で可能です。

2・変色やカビ

20年程度、タンスにしまっておいて、虫干しなどしていない場合、

着物の生地に黄変など変色やシミが浮き上がってくることがあります。

また、カビなどが繁殖している場合もあります。

ひどい場合は、修復不可能なことがあります。

3.柄が古臭い

20〜30年前の商品なので、古く感じる柄もございます。

古典柄や総絞りなどは今でも同じような柄があるので古く感じることは少ないですが、

当時流行りのモダン感覚な振袖は柄によっては古く感じる場合もあります。

振袖白ピンク系

4.経年変化による古臭さ

変色やシミがなくてもしまっておいただけで畳んだ部分が焼けたり、色がさめたりします。

特に藤色や薄い水色など焼けやすい色は全体的に焼けて変色しています。

このような場合は直すことが難しいです。

5.古い着物と今の小物ではコーディネートが難しい

古い振袖に最新の帯や小物を組み合わせるのですが、

当時の流行の色柄に最新の帯や小物を組み合わせるのはプロでも難しいです。

品揃えが十分あり、信頼できる百貨店や専門店で選んでもらうことをお勧めします。

その際、予算を伝えて予算内で選んでもらってください。

  セット用帯締め1 セット用帯揚げ セット用重ね衿

ママ振りのメリットとデメリットを考える

 

ママ振りのデメリットは、商品の保管状態でかなり変わります。

桐箪笥などで保管し、毎年虫干ししていれば、綺麗なまま譲れると思います。

しかし、ずーっと置きっぱなしになっていると、変色やシミ、カビなどが発生することがあります。

そうなったら、お直しするよりも新しい商品にした方が良いです。

 

寸法直しは、裄だけなら安価なのでお直しした方が着姿も良いです。

身丈や身幅は着せ方でなんとかなる範囲なら直さないで着せた方が良いです。

身丈や身幅まで直すと安い振袖を購入する位の金額がかかるので、やめた方が良いです。

ただし、その振袖が総絞りや手書き友禅の高級品、もしくは思い出があって着て欲しいなどの場合はお金をかけても直した方が良いですね。

 

柄に関しては、最終的にお嬢様が着てみたいと思うか、着たくないと思うか、が大事です。

Sdgsや着物は代々受け継いでいくという日本人の心から考えたら、ぜひお嬢様にお母様の振袖を着て欲しいと思います。

 

着物は保管さえきちんとしていれば、何十年どころか100年でも着られます。

これからは、ママ振りではなく、おばあさまの振袖をお召しになる方も増えるかもしれませんね。

 

着物って本当に素晴らしいです。

 

それでは、貴女が振袖選びで失敗しないように応援しています(^o^)/