お嫁入り道具について 黒紋付(喪服)
目次
黒紋付のついて
お嫁入り道具の黒紋付(喪服)についてお話しますね。
結婚式シーズンという事もあり、娘さんの小物を買いに来るお客様が、多いですね。
ちなみに、最近の傾向として結婚式が一番多い月は、11月と言われています。
昔は、ジェーンブライドと言って6月が多かったのですが、梅雨時で暑い日が多いので避ける人が多いようですね。
11月は、気候的にも暑くもなく寒くもなく着る物も選びやすいですよね。
しかも、11月22日が良い夫婦の日という事で11月を選ぶ人が多いようです。
そんなわけで、10月は小物を買いに来るお客様が増えます。
そこで、お客様に「黒紋付きは準備しましたか?」と訊ねると、「喪服は着ないから要らないわ。」という人が多いですね。
中には、「作る人なんているのですか?」「喪服なんて考えてもみなかった」なんて人もいましたね。
うーん、どうなんですかね~
それで、ご両家が良いならいいのですが・・・。
お嫁入り道具に喪服は必要?
お店のお客様とその話題になると、
「うちの嫁も喪服を持ってこなかったのよ~どんなご実家なんでしょうかね~」
「お嫁にやるんだから、喪服くらい持って来るでしょう?」という意見が多いですね。
お嫁入り先のお母様から、
「私の家は、喪服は洋服で済ますし、どうしてもっていう場合は借りるから必要ありません。」と言われた場合以外は、
喪服を揃えた方が良いと思いますよ。
嫁ぎ先の状況で喪服を持っていかないと大変な事になる場合もあります。
下の条件に一つでも当てはまれば持っていった方が良いです。
喪服を作ったほうが良いお相手
- お葬式を大切にする地域
首都圏以外は大事にすると思いますが・・・
特に地方は、お葬式を非常に大事にします。
- 家柄
歴史のあるお家柄、地位や名誉、立場があるお家、資産家など。
首都圏であってもお家柄によっては、必要です。
- 家族構成
お姑さんと同居なら持っていった方が良いです。
高齢者が数名いる場合は、すぐにお葬式がある場合もあります。
たとえ着なくても準備しておけば安心です。
実際にあったお話
先日「着物は何も要らないと言われたので用意しなかったら、娘が嫌味を言われたので、喪服を作りに来ました。」というお客様がいました。
娘さんが、嫁ぎ先で「何も持ってこなくて良いと言ったら、本当に何も持ってこなかったのね。
そう言っても、喪服くらいは普通持って来るでしょう?いったいどういうご実家なのかしらね~」と言われたそうですよ。
娘さんも、肩身が狭いし、自分の実家の悪口は聞きたいくないですよね。
喪服を持ってこなかった事でそんな事を言われて可哀そうでした。
- 今でも嫁入り道具に喪服を作るの?
ある呉服屋さんの話だと、自分のお店で振袖を作ったお客様の6割以上が独身であっても30歳までに喪服を作るそうです。
また、お母様自身が嫁入り道具として喪服を用意してもらった場合は、ほとんど娘にも用意するそうですね。
嫁入り道具に喪服を用意するという慣習は、代々続けて欲しいですね。
喪服を作った方が良い理由
- 明日着ることがあるかもしれない着物です。
結婚式や入卒式のように前もって日程が決まっていません。
お祝いの着物なら、余裕を持って作る事も出来ますが、お葬式は突然やってきます。
その時にあわてないためにも、準備しておいた方が良いですね。
- ご実家が恥をかかないように
喪服も準備しない非常識な実家と思われないようにしてください。
ご実家同士は円満な方が、お嫁に行ったお嬢さんも嬉しいです。
実家の悪口は聞きたくないものです。
また、そんな実家だから・・・なんてお嬢さんが嫌味を言われることもあります。
- 喪服はお守りと言われています。
喪服の五つ紋は、お守りの意味があるそうです。
背紋でご先祖様に守られます。抱き紋(胸の位置)でご両親から守られます。袖紋で兄弟、親戚から守られます。
喪服を作るという事は、お守りの着物を作るという事なのです。
また、五つ紋の喪服を着るというのは、先祖から受け継がれた自分の血筋を表し、一族の一人として出席するという事です。
喪服は実家の家紋を入れる地域やお家が多いので、お相手が決まっていなくても作れるのです。
地域によっては、19歳の厄年に作るという話も聞きますね。
喪服はレンタルという選択肢
喪服はレンタルにするつもりです。というご家庭が多いですね。
どこの誰が、どんな悲しいお葬式で着たか分からないような喪服を着たいですか?
人の悲しみに何回も何十回も立ち会った喪服を着ますか?
悲惨な事件や事故で亡くなって、家族が泣き叫んでいるお葬式に着られた喪服かもしれません。
正直私には耐えられません。
喪服の価格
喪服もピンからキリまであります。ご予算に応じて購入すればよいと思います。
今は、ネット時代なので、価格を比較することは簡単です。
フルセットで10万くらいからあります。
夏の喪服は?
夏は絽の喪服になります。着る期間は、6月から9月いっぱいです。
6月~7月は梅雨時でその後8月は猛暑、9月残暑と過ごしにくい季節です。
ですから、この時期はお葬式が多いです。冬だけ用意してもしょうがないですよね。
喪服は、結局夏物しか着なかった、なんて話もあるくらいです。
どうせ冬を用意するなら、夏の方が値段も安いので一緒に用意しましょう。
お薦めの喪服をご紹介
なるべく安く用意したい。
お仕立上りのプレタなら、正絹の夏冬フルセットで10万円位です。
寸法は、MとLくらい大ざっぱですが、レンタルでも同じです。
貸衣装にするなら、絶対にこちらの方が良いですよ。
表地が正絹で、裏地、長襦袢、帯がポリエステルです。
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夏冬フルセットで価格は、108,900円(税込)です。詳細は写真をクリックしてご覧ください。
ある程度良い物で揃えたい。
正絹の縮緬地で、別誂え手縫いの喪服が良いです。、帯は西陣の名古屋帯です。
長襦袢はポリエステルですが、4万円プラスで夏冬とも正絹の長襦袢に変更出来ます。
どうせ別誂えで作るなら、長襦袢も正絹が良いですよ。喪服の長襦袢は、留袖にも着られます。
化繊の長襦袢は着心地が悪いし、静電気が起きやすいので、着物が正絹ならお薦めしませんね。
小物まで全てセットで、長襦袢も正絹にした場合は238,000円(税別)です。
詳細は写真をクリックしてご覧ください。
最高級の喪服を揃えたい。
最高級の喪服は、生地は国産の繭の縮緬地を白から染めて紋は染抜きです。
長襦袢、帯もそれに合わせて良い物を選びます。
冬の着物は、一キロを超える重めの生地を使用しています。
基本的に縮緬の生地は重いほど値段が高いと言われています。
詳細は写真をクリックしてご覧ください。
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生地は、最高級の浜ちりめん1000グラム以上です。
夏は五泉駒絽800グラム以上です。
最後に
この記事を最後まで読まれた方は、喪服を作ろうか、どうしようか迷っている方だと思います。
もしそうであれば、お嫁入り道具として喪服を持たせてあげる事をお勧めします。
安い物ではありませんが、一生使える物ですし、持っているというだけでいざという時安心です。
大切なお嬢様のために、ぜひお作り下さい。
ご質問があれば、気楽にお問合わせからしてくださいね。