留袖と訪問着と紬は違う長襦袢を着るのですか?

長襦袢の種類と着物との組合せとは?

留袖と訪問着と紬に着る長襦袢はどんな色柄が良いのか、分からない方が多いと思います。

初心者にとっては、長襦袢は下着なので、式服でも普段着でも同じで良いと思っている方が多いですね。

白い長襦袢は何に合わせるの?

私のお店は、着物のクリーニングも多く扱っているのですが、

留袖と一緒にピンクなど色物の長襦袢を持ってくる人が年に何人かいますね。

「留袖にこの長襦袢を着たのですか?」と聞くと、平気に「ええ、そうですけど、何か?」みたいな感じです。

身に覚えがある人がいるかもしれないので、正解を言いますと、留袖と喪服は白の長襦袢です。

しかも、留袖と喪服は同じ長襦袢で兼用しても構いません。

白い長襦袢は喪服と留袖用

お祝いと弔辞が一緒で良いの?と思うかもしれませんが、

両方とも第一礼装なので白の綸子の長襦袢が良いのですね。

色物の長襦袢を着るなら、化繊の白い長襦袢の方がまだ良いですね。

化繊は静電気が起きる、滑って着にくい、絹となじまないなどありますが、

格式に素材は関係ありませんので、あえてお薦めはしませんがOKですよ。

白の長襦袢はオールマイティ?

白い長襦袢は、どんな着物にも合うオールマイティの長襦袢と思っている方がいますが、それは間違いです。

白い長襦袢は第一礼装専用です。喪服と留袖、色留袖だけに合わせる長襦袢です。

一歩譲って、結婚式に薄い地色の訪問着で出る場合や法事で色無地を着る場合などは許せると思います。

しかし、それ以外に白い長襦袢を着る場合は、お勧めしませんね。

自宅で洗える正絹の白の長襦袢がお買い得です。反物で26400円(税込)です。

興味ある方は、写真をクリックして詳細をご覧くださいませ。

フォーマル・セミフォーマルの着物は?

それでは、付け下げ、訪問着、色無地などのセミフォーマルの着物はどうか?というと

こちらは、色物の綸子の長襦袢が良いですね。

ピンク、藤色、水色、クリームなど着物の色や年齢に合わせると良いですね。

素材は、正絹の綸子がお薦めです。

最近は水で洗える正絹の長襦袢もあります。

長襦袢は、汗が取れずに黄変が出てきたり染みになったりしやすいので、洗えると安心ですね。

こちらは、石川県小松産の小松ちりめんを使用しています。

薄いクリーム色の長襦袢は、年代が幅広く着物の色や種類を選ばず重宝します。

反物で60500円(税込)です。

興味ある方は、写真をクリックして詳細をご覧くださいませ。

白っぽい着物なら、白の長襦袢でも良いですが、喪服の長襦袢を着ているようなので、薄いクリームやピンクの色物が良いですね。
袖口からちらっと見えた時に、色があったほうが素敵ですよ。

紬や小紋などおしゃれ着の長襦袢は?

紬や小紋などのおしゃれ着はどうするのか?

紬は、地色が地味目、濃い地多いので、赤などハッキリした派手な色が良いですよ。

昔は、大島紬に真っ赤な緋の長襦袢を着ましたね。

もしくは、カワイイ柄やオシャレな柄など式服には着られない長襦袢も良いですね。

正絹の長襦袢で紬や小紋にピッタリです


小紋は、江戸小紋などセミフォーマルにも着られそうな柄なら、式服に着るような長襦袢でも良いですね。

藍染め小紋や更紗小紋などカジュアルで濃い地の着物には、派手目な長襦袢も素敵ですね。

友禅のカワイイ小紋なら、カワイイ柄の長襦袢も良いですよ。

そんな感じで、紬や小紋は基本的にカジュアル着物なので、派手めや可愛い柄でオシャレに着こなしましょうね。

下の2点は、東レシルックの洗える長襦袢です。

東レシルックはポリエステルですが、絹に近い着心地ですよ。

カジュアル用に一枚お持ちになると良いですね。

長襦袢に付き物の半衿の話

30年位前は、そんなにいろいろな半衿は店頭で売っていませんでした。
今は、スゴく種類がありますね。

染め半衿

値段もピンキリで500円位から5000円位の商品がメインです。

正絹の手書きなどは1万円以上する物もあります。

  • おしゃれ着は、友禅柄の染半衿や無地のちりめん地の色半衿が良いです。素材は化繊で500円位からありますよ。
  • ポリのちりめん無地半衿、友禅柄の半衿、幾何学模様の染半衿がお薦めですね。
  • 大島紬や結城紬など暗い色の紬なら赤やエンジなどが映えますね。

おしゃれ着には、色物か柄の半衿が素敵ですね。刺繍の半衿は合わないですよ。

準礼装は、刺繍の半衿が人気ですね。

安いものなら500円位から高いものは数万円もあリます。

値段の差は、刺繍の手間賃と素材(絹かポリか)ですね。

  • 振袖なら豪華な刺繍の半衿がお勧めです。
  • 留袖は白無地の塩瀬の半衿か、白い生地に白糸の刺繍で少し金銀糸がある半衿が安心ですね。
  • 訪問着や付け下げならあっさりした刺繍の半衿が素敵です。

半衿の地色は淡い色が良いです。悩んだら白に近い色が安心ですね。

真っ白よりも薄いピンクや薄いクリーム色がお顔写りを良くします。

白の生地に色の刺繍が映えますし、着物の色も選ばないですよ。

番外編

ビーズの半衿

最近、ビーズの半衿を付けている人が増えましたね。
お店の販売員や展示会にいるセーラーさんが良く付けていますね。

理由は、汚れにくく、汚れても拭くとキレイになるからです。
付け替える回数が少なく、すぐに綺麗になるので毎日着る人にとっては便利な半衿ですね。

季節は、春から夏が一番合いますね。
ヒヤッとするので冬につけるのはお薦めしませんね。

このビーズ半衿は2390円と大変お買い得ですよ。

最後に

木綿の着物なら、
長襦袢を着ないで、きものスリップなどを着た上に、美容衿を付けて、
袖は、うそつき袖を着物に縫い付けちゃうのが、一番簡単で着やすいですね。

ぜひ、一度試してみてくださいね。