着物の種類 高級浴衣ってどんな浴衣なんですか?

高級品の浴衣について

浴衣の高級品は、着物専門店や百貨店で販売していますね。

また、ネットショップでも扱っているお店はあります。

伝統技術で作成した浴衣が中心になりますね。

有松絞り浴衣

まず、浴衣の高級品といえば、有松鳴海絞りですね。

有松は、日本一の絞りの産地で、正絹の絞りの着物も数多く製作しています。

有名なメーカーは竹田嘉兵衛商店ですね。

400年前に竹田庄九郎が初めてこの地で絞りを始めました。

そのお屋敷は東海道53次にも描かれています。

私は、展示会を毎年開催していることもあって、三度ほどお屋敷にお伺いしたことがあります。

1000坪の敷地に立っているお屋敷は歴史を感じる大変貴重な建物です。

武田庄九郎東海道五十三次

武田庄九郎絞り風景の浮世絵

出典:竹田嘉兵衛商店

絞りの技術は、100種類以上あったということですが、

現在では出来なくなっている絞り技術も数多くあり、数十種類しかないそうです。

また、その技術を伝承しているのは、70代~80代のおばあさんが中心です。

90歳近い人も現役で毎日絞っています。

有松絞りの技術

鹿の子絞り、三浦絞り、疋田絞り、帽子絞り、桶絞り、縫い締め絞りなど絞り方によっていいろいろな柄が施されます。

絞りの技術は、一人一芸で、一反全て一人の人が絞るそうです。

同じ絞りをする人でも手が変わるとダメだそうです。

それだけデリケートで、少しの違いが柄に出てしまうのですね。

一時期、絞りの浴衣は激減しましたが、また最近増えてきました。

絞りの浴衣は、生地が薄くて柔らかいので、着心地が良いですね。

また、見た目も高級感があり、人気があります。

当店でも毎年10〜20点と数は少ないですが取扱っていますし、毎年完売するくらい人気があります。

有松絞り浴衣3つのメリット

幻の絞り技術「嵐絞り」とは?

珍しい絞りで「嵐絞り」という技術があります。

有松絞りの早川嘉英さんが、6年前高島屋で作品展を開催し、販売していました。

生地価格18万円でした。

着物並みに高級な絞り浴衣もあります。

明治時代、男物の柄として一世を風靡したらしいです。

今は、早川さんだけがこの技術で絞っています。

絞りとは思えないですね。

昔は4メートルの丸太に紐で縛って染めたので、その紐の跡が線になって残っています。

高島屋の嵐絞りの写真

出典:日本橋高島屋 着物日和

早川氏の嵐絞り

出展:ご当地の名品探訪

下の嵐絞りは、早川氏の絞りではありませんが、有松の嵐絞り浴衣です。

オーダーのお仕立て代込み、仕立て上がり価格69300円(税込)と大変お買い得です。

ご興味がある方は、写真をクリックして詳細をご覧ください。

大人気の雪花絞り

当店でも毎年品切れになる大人気の雪花絞りを紹介します。

檀れいさんが金麦のCMで着てからとても人気があります。

基本的に有松絞りの板締めの絞り技術です。

檀れいの写真

出展:サントリー

檀れいさんが着ている浴衣と同じメーカー、有名な藤井絞りの雪花絞りです。

価格は、110000円(税込)です。

有松絞りの雪花絞りです。

価格は、61050円(税込)です。

オーダーのお仕立て代込みなので、大変お買い得です。

私の大好きなブランド「トリエ」の雪花絞りです。

トリエ雪花絞り

出展:トリエ

本染浴衣ブランド竺仙

詳しくは「竺仙浴衣生地入荷しました!」をご覧ください。

浴衣のブランドで有名なのは、「竺仙」です。

「竺仙」は、江戸時代から続いている日本一の浴衣メーカーですね。

江戸時代からの技法を守っている本格的な浴衣のブランドです。

お値段はそれなりですが、どの柄も素敵ですね。

写真の浴衣は、綿紅梅の生地に昔と同じ技法である注染の手染め浴衣です。

スッキリして素敵ですね。生地価格は66000円(税込)です。

写真をクリックすると商品情報が見られます。

下の浴衣は、奥州小紋と呼ばれる綿の紬織りの浴衣です。

着物としても着られますね。

生地価格66000円(税込)です。

写真をクリックすると商品情報が見られます。

本染浴衣ブランド三勝

もう一つのブランドが「三勝」です。

三勝さんの工場には一度お邪魔したことがあります。

今年創業100年以上の老舗メーカーで、ほとんどの商品は昔と同じ注染という手法で製作しています。

人間国宝清水幸太郎氏

昭和30年に人間国宝に認定された長板中型染めの清水幸太郎さんが三勝の職人さんでした。

長板中型は、江戸小紋と同じように長い板に反物を張って、型紙でノリを引いて防染します。

表面が終わったら、裏面も全く同じようにノリを引いて防染します。その後、藍窯に浸けて藍染を施します。

高度な技術と非常に手間のかかる浴衣の染色方法です。

清水さんが作る浴衣地は、とても人の手で染められたものと思えないような、精巧で繊細ながらだったそうです。

三勝長板中型マネキン着用    三勝浴衣藍染に名古屋帯

出展:三勝株式会社

ゆかた博物館

人形町に三勝の会社がありますが、向かいの建物に「ゆかた博物館」があります。

予約すれば、誰でも無料で見ることが出来ます。

そこには、今では貴重な明治、大正、昭和の型紙や染めた商品が陳列されています。

もちろん、人間国宝清水幸太郎さんの作品もあります。

ぜひ、近くに行く予定があったら覗いてみてください。

ゆかた博物館はこちらをクリックしてください

三勝の浴衣の特徴

個人的な意見ですが、竺仙と比較されますが、三勝の方が柄に楽しさがあります。

大正時代や昭和初期のモダンな柄を復刻させたり、

バラエティにとんだ色や柄にチャレンジしたりしています。

長板中型に代表される本格的な浴衣から注染の独創的な色柄までいろいろな浴衣を作っています。

当店は、三勝の商品を一番扱っています。

下の浴衣の生地は、綿78%麻22%のしじら織りで本染めの注染、生地価格60500円(税込)です。

右の浴衣は、綿紅梅で、本染めの注染です。
白地にワインカラーが素敵ですね。

お仕立て上がり浴衣、価格は46200円(税込)です。

高級浴衣生地

また、浴衣でありながら、絹を使用しているものもあります。

「絹紅梅」という生地です。

綿で節のある糸を先染めして紬のように織る「綿紬」の浴衣は、渋めな色柄が多く、着物としてきても素敵ですね。

当店も毎年取り扱っています。今年は、絹紅梅の生地に越後藍染を施した商品を取り揃えています。

絹紅梅2全体写真

絹紅梅3,4アップ

綿絽も浴衣とは思えない絽の生地です。

絹紅梅や綿紬、綿絽は、浴衣としてではなく、着物としても着られるような素材色柄が多いですね。

三勝の綿絽の浴衣です。白地に藍のよろけ縞が粋ですね。

価格は、44000円(税込)です。

高級浴衣に合わせる帯は

高級浴衣に合わせる帯は、綿か麻が良いですね。

綿の帯は、柔らかく締めやすいですが、帯に光沢がないので、藍染などの本格的な浴衣にオススメですね。

三勝の木綿の注染帯が人気です。

三勝綿の半巾帯注染

麻の帯は、当店でも大変人気があります。

ざっくりとした素朴感と締めやすさが人気ですね。

こちらも三勝の麻の献上柄が大人気です。

三勝麻の半巾帯献上柄白地

三勝麻の半巾帯献上柄紺地

三勝麻の半巾帯きびら2

三勝麻と綿の半巾帯きびら

小物のコーディネートと便利小物ついて

半巾帯は帯締めをしないのですが、帯のアクセントに飾り紐を結ぶのもオシャレです。

値段も手頃なので、帯が無地だったり、アクセントが欲しい場合は重宝しますね。

下駄は、桐でゴム底が多いですね。鎌倉彫風の下駄などもオシャレです。

最近は、浴衣用の重ね衿も販売しています。人と違った着方をしたかったらチャレンジしてみても良いですね。

夏用の便利小物

クール素材のゆかた下、メッシュの帯板、メッシュの伊達締めなどがあります。

胴を一周りする長い帯板は、帯を前で結んで後ろに廻す時に、廻しやすく着崩れしなくて便利です。

浴衣を着物風に着るなら、クール素材の刺繍メッシュ足袋がオススメですね。

涼しくてオシャレですよ。値段は、1,000円以下で買えます。

浴衣について聞きたいことがあったらぜひお問合せくださいね。