たんす屋株式会社と契約しなかった理由とは?

9月1日より、たんす屋から独立しミッドタウンのジカバーニッポンでリサイクルと新品の着物を取り扱っています。

半巾帯コーナー  帯締め帯揚げコーナー

 小物コーナー1  馬場帯コーナー

私がたんす屋と契約しないで自営になった理由とは

420日に私が属するフランチャイズたんす屋を運営する東京山喜株式会社が民事再生の申立をしました。

民事再生の申し立て

突然の話で私たちフランチャイジーは驚きましたが、社員の方々もその日の朝その話を聞かされ即時退職を命じられたそうです。

2年前から赤字経営で、銀行借り入れもリスケ(返済スケジュールの変更)を行い、何とか運営している状況だったそうです。

それがコロナで店が閉って売上ゼロになり、100店舗を超える店舗の家賃と人件費で大赤字になり、一気に民事再生の申し立てになったようです。

コロナが引き金になったとはいえ、もともと厳しい状況だったようです。

今回の民事再生はスポンサー型であり、スポンサー企業の支援により営業を継続していくスキームです。

最初に、Y社が名乗りを上げて、我々としてもホッとしました。

その理由は、Y社は支援するが、人も口も出さない、と思われたので、ある程度自分たちのやりたいように出来ると思われました。

その反面、今の幹部がまた同じように運営したら、また破綻するのではないか?という危機感もありました。

今後の経営は、山喜幹部に任せるのではなく、オーナーがリードしていく必要がある、と思われ、オーナー会の経営参画が必須という結論に達しました。

 

オーナー会の会長に選任

そこで、6月ごろオーナー会会長の選出が行われ、私が選任されました。

そこからは、オーナー会のために掲示板で情報発信、質問の返答など行い、オーナーたちの気持ちをまとめることに真摯に取り組みました。

その後、M社他数社が名乗りを上げましたが、最終的にはM社が最高金額で入札をして、Y社もそれ以上は出せないと辞退しました。

 

スポンサーはM社に決まる

M社の司令塔であるK株式会社の副社長は、2006年、悪徳商法で倒産した「T社」の実質的なトップであった「OA氏」です。

2007年以降、K社に入社し、業績を伸ばしていったようです。

私自身、OA氏の本は全て購入し熟読していますので、彼のやり方は十分わかっています。

言っていることは間違いとは思いませんが、すべてが利益を上げるために存在しているという考え方だと思います。

そのために安い賃料、安い人件費、ただし利益を上げている社員や店長には法外な報酬、荒利を上げるために仕入れ値を強引に下げるなど、利益が全ての考え方に私はとてもついていけないと思いました。

 

儲かっている会社なんてみんなそんなもんだよ、そんな事を言っているから、儲からないんだよ、という人も多いと思います。

利益至上主義、実績至上主義が悪いとは思いませんが、それが嫌で辞めた前職を思い出してしまうので私には無理だと思いました。

売上を上げれば、利益を上げれば、収入は上がり、職責も上がる、だからともかく利益を上げるために、自分のために頑張る!

結局そこにはお客様は存在しません。

 

オーナー会会長としての交渉

7月から8月まで、オーナー会の会長として最前線で交渉してきました。

最初は、40近いお店が契約をする予定でしたが、かなり厳しい条件が後から出てきて、

どんどん信頼関係が薄れ、個別面談でもゼロ回答というふざけた対応で半分以上のお店が契約をしないという異常事態になりました。

そのことに、M社も焦り、条件を緩和しました。

私は、その間のやり取りで信頼関係が全く無くなり、契約は辞退しました。

しかし、自分としては最後までオーナー会の皆さんのためにより良い条件を得るため交渉し続けました。

最終的には、かなり良い条件で交渉が出来て、多くのお店が契約することになり、良かったと思いました。

 

M社および弁護士は私が辞めるように扇動したので、一気に減ったのではないか、と思っていたようです。

正直言って、私は人の人生に責任が持てるほど自信家でも野心家でもありません。

どうなるか分からない道を勧めるよりも、とりあえず安定しそうな道を勧めます。

ですから、相談された場合はほとんど契約したほうが良いと助言しています。

 

たんす屋から独立、新たな問題

そんな訳で91日から、たんす屋株式会社とは契約しないで、独立したお店になりました。

ところが、そこで新たな問題が起きました。

私としては、9月からも東京山喜と取引していた会社と取引する約束をしていました。

 

しかし、91日のたんす屋株式会社の取引業者説明会で、

元たんす屋のオーナーとは取引する場合は必ずたんす屋株式会社の了承を得るように、という条件が提示され、

個別面談でも約束させられたそうです。

そのことにより、悉皆業者2社、メーカー1社、問屋1社から取引できないと言われました。

ある悉皆業者は、念のため六本木店と取引しても良いでしょうか?と確認したところ、ダメだと言われたそうです。

その対応に驚きましたが、別に悉皆業者もメーカーも問屋もたんす屋と取引している業者だけじゃないので、他を当たりほぼ全て解決しています。

 

何人かの人からは、独占禁止法違反じゃないの?などと言われましたが、個人的には法律の問題よりも倫理的な問題で、

将来上場まで狙っている会社がそんな事をするのでしょうか?

ただただ、驚きと失望と安堵です。

ビックリ!なんでそこまでやるの?そんな会社なの?やっぱり契約しなくて良かった!

本当にそう思います。

 

私が大事にしている事

私は、ビジネスをやっていく上で大事にしている点は、

何をやるかでは無く、誰とやるか、です。

その誰の基準で一番大事なことは利己的ではなく利他的であることです。

一歩譲っても利己的でないことは絶対条件です。

利己的な人と組むと振り回されて、結局時間の無題になることが多いです。

 

私の本音は?

私は本音で、たんす屋株式会社がうまくいって欲しいと思います。

一緒に頑張ってきた仲間がいる会社です。

契約を勧めたオーナーも数多くいます。

M社の良い部分を吸収し、業績を上げて、たんす屋株式会社と契約して良かったと言って欲しいです。

 

なんだかんだ言っても、M社は一店舗1億円、グループ全体で50億円の実績を持つ優良企業です。

OA氏のノウハウ「喜びのサイクル」も素晴らしいと思います。

たんす屋のノウハウとM社のノウハウが合致すれば素晴らしい会社ができるはずです。

たんす屋のオーナー皆さんが良かったと言える会社になることを願っています。

2階のコーナー  V帯コーナー

 

リサイクル着物コーナー  男物コーナー