目次
着物の保管
着物の保管で大切なポイントを説明します。
たたみ方が大事
まずたたみ方が大事です。
きちんとたたんで仕舞わないとたたみジワや折りジワが付きます。
折り目正しくきちんとたたむことが大事です。
たとう紙に入れて湿気を防ぐ
和紙のたとう紙と洋紙のたとう紙
和紙のたとう紙は湿気を防ぐのでカビ防止の効果があります。
また、紙に凹凸があるのでずれ難くたたみシワも防ぎます。
ツルツルした洋紙のたとう紙は湿気も防ぎませんし、ツルツルしているのでずれ易いです。
洋紙のたとう紙は持ち運び用になります。
自宅でしまう時は和紙のたとう紙に入れてしまってください。
また、たたんだ着物に紙が挟んである場合和紙ならそのままで良いですが、
洋紙なら運搬時のしわ予防なのでしまう前に取って下さい。
たとう紙の交換時期
たとう紙の交換時期は1年ごとが理想ですが、住居環境などによっても違います。
見分け方はたとう紙に黄変が出てきたら交換してください。
ほっておくとその黄変が着物に付くことがあります。
また、たとう紙がゴワゴワして来たら黄変が無くても交換時期です。
湿気を吸って固くなっています。
和紙のたとう紙は当店で5枚1,200円+税で販売しています。
防虫剤と防湿剤
防虫剤
絹は虫が付きにくいので防虫剤を入れなくても平気だと思われます。
ただし、ウール類と別にしまってください。
ウールの着物等はまとめてしまって1種類の防虫剤を入れて下さい。
防虫剤は、基本的に絹にとって良くありません。
樟脳は臭いがつくし、無臭でもガスを発生するのでやけや変色があります。
理想は総桐のたんすに糊を使っていない和紙のたとう紙、
もしくはうこんの風呂敷に包んでしまい防虫剤は使わないことです。
本ウコンの風呂敷です。
ウコン染の和紙です。引き出しの下に引いてください。
防湿剤
防湿剤は、積極的に使ってください。
絹物は虫食いよりカビが大敵です。
シリカゲルが使いやすいですが、当店で販売している「和服の友」も人気です。
防虫、防カビの乾燥剤で、日に干せば繰り返し使えて大変経済的です。
引出1つ分で1000円+税です。
着物の陰干し
秋の行う虫干しが一般的ですが、年に3回着物の陰干しに適した時期があります。
理想は年に3回陰干しする事ですが、出来れば年1回陰干しとたとう紙の交換をお勧めします。
それも無理ならエアコンを除湿にしてタンスの引き出しを10㎝位開けておくだけでも効果があります。
陰干しの時期
寒干し・・・大寒のころ(1月下旬~2月上旬)空気が乾燥しているので着物の湿気が抜けます。
土用干し・・・土用の丑のころ(7月下旬~8月上旬)梅雨時に吸った湿気を飛ばして乾かします。
虫干し・・・秋虫が鳴くこと(10月上旬~11月上旬)夏に付いた虫を払い、湿気も飛ばします。
年に一回虫干しだけでも虫除けと湿気除けが出来るので効果的です。
それ以外はたんすを空けて除湿するだけでも効果的です。
着た後のお手入れ
ハンガーに吊るす
着物は着た後のお手入れが大事です。
冬でも汗をかきますし、着物や帯はシワシワになります。
すぐにしまったら大変なことになります。
着物、長襦袢、帯の3点を着物ハンガーにかけて一晩吊るしておきます。
湿気を取り除くことと着物全体を見渡してしみなどの確認します。
しみや汚れがあったらすぐに悉皆に出します。
ハンガーは裄が伸びる着物専用の着物ハンガーにしてください。
当店で1000円+税で販売しています。
一晩干したらきちんとたたんでしまってください。
当分着ない着物でしたら丸洗いに出しておくと安心です。
小物のお手入れ
帯揚も汗を吸っているので干して湿気を取ってください。
帯締めの房がグチャグチャになっている場合は
スチームアイロンのスチームで元に戻してから和紙や半紙で包みます。
草履は陰干ししてからしまってください。
紙の箱に入れておくと湿気がたまるので必ず箱に穴をあけて通気性を保って下さい。
シミの応急処置
どんなシミが着いたとしても、ハンカチかティッシュペーパーでやさしく上から押さえてシミを吸い取ります。
ティッシュ等に水をつけてこすると生地がスレて毛羽立ちますので絶対にやってはいけません。
スレて毛羽立ったら補修しても直らない場合もあります。
応急処置をして余計にひどくなることも多いので不安があったらすぐに悉皆に出してください。
当店で常時承ります。