着物の種類とTPO★何を着るか迷った時の考え方教えます

着物の二面性

着物には、大きく分けて

「民族衣装として儀式で着る」という面と
「ファッションとして着る」という面がありますね。

特に儀式で着る場合は、

「なんのために着るの」「何がふさわしいの」

ということが大事です。

お客様とお話していても、
そのことを理解されていない方が多いように感じます。

「ファッションとして着る場合」は自分の好きに着たら良いと思いますよ。

彼氏やご主人が着物姿が好きで着ている場合や
お母様に買ってもらったので着ているという方もいるかもしれません。
また、お茶やお花などのお稽古事で着ているかもしれませんね。

でも、まあ、ほぼほぼ「自分が着たいから着る」ですよね。

「儀式で着る場合」は、

「なんのため」「何がふさわしいのか」

というのが重要になります。

「なんのために着るのか」「何がふさわしいか」を理解すると
「何を着たら良いのか?」ということがすんなり理解できますよ。

着物を何のために着るの?

新郎新婦の挨拶

結婚式はどうなの?

新郎新婦のお母様の場合は、
五つ紋の黒留袖になります。

この場合の「なんのために」は、4つの理由があります。

「新郎新婦のお母様が五つ紋の黒留袖を着る4つの理由」

  1. 「招待客への礼儀」
  2. 結婚式では、新郎新婦とともに招待客お迎えする立場なので、
    一番格が高い着物でお出迎えするのが「招待客への礼儀」ですね

  3. 両家が同格である
  4. 新郎新婦の母親が結婚式において「同格の着物を着る」というのも大切なことですよ。
    両家が同格であるということですね

  5. 参列者の格
  6. 結婚式に参列する親戚の方は、五つ紋の黒留袖を着る方が多いと思います。
    もし、お母様が三つ紋の色留袖などを着ると、
    親戚の方のほうが新郎新婦に一番近いお母様より
    格が高くなってしまいます。結婚式は五つ紋の黒留袖が安心ですね。

  7. 自分のために着るきものではない
  8. 黒留袖と五つ紋の色留袖は第一礼装として同格とされますが、
    五つ紋の色留袖は、宮中行事などに向く着物であり、
    新郎新婦のお母様は黒留袖が一般的ですよ。
    自分のためではなく、新郎新婦やお家のために着ると考えれば、
    結婚式は五つ紋の黒留袖が安心ですね。

何がふさわしいか、と考えれば良いですよ。

このような理由で、新郎新婦のお母様は結婚式で五つ紋の黒留袖を着るのです。

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結婚式での親戚の方の着物

それでは、結婚式に参列する親戚の方は
何を着たら良いのでしょうか?

ここでも大事なことは、
「なんのために着るの」「何がふさわしいの」

ということですね。

親戚の方は、披露宴の招待客ではなく、
お客様をお迎えする立場です。

ですから、礼装でなければなりません。

ミセスは、五つ紋の黒留袖、もしくは五つ紋の色留袖、
次に格が高いのは、三つ紋の色留袖、
次が一つ紋の色留袖になりますよ。

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ミセスの親族は、黒留袖か紋が入った色留袖が安心ですね。

黒留袖は格式を感じますが、ミセスでもお若い方には渋く感じるので、
上品な色の色留袖をお召しになると華やかさもありステキですね。

ミスは、振袖が第一礼装になりますね。
色留袖は、本来ミセスのお着物ですが、
ミスの方でも「振袖はもう厳しい」と思ったら、色留袖でも良いと思いますよ。

ミスの親族は、振袖か、紋が入った色留袖が安心ですよ。

ただし、親族のお着物は、地域のルールや両家の考え方によるものが大きいし、
結婚式場の格や形式にも左右されますね。

都内の一流結婚式場と気軽なパーティー会場では、装いも違ってきます。

これも、「何がふさわしいか」という考え方ですね。

そう考えると自ずと答えは出てきますね。

お祝いの行事に着る着物

お宮参り、七五三、入学式、結納などお祝いの行事ではどうかお話しますね。

子供が主役の行事

お宮参り、七五三、入学式や卒業式は、、子供が主役ですから、
付け下げ、訪問着なら落ち着いた色目、柄のお着物が良いですね。

一つ紋の色無地は付下げより格が高いですが、
仰々しくなく控えめなので、オススメですね。

お子様の結納は、一つ紋の色無地か訪問着がオススメですよ。

お子さんが主役ではありますが、
両家の最初の儀式ですから、準礼装で家紋が入った着物が良いです。

訪問着に紋がなければ、後からでも入れられますよ。

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お葬式に着る着物

お葬式も、地域によってやり方が違いますし、
昨今は近い身内だけで行う「家族葬」もありますね。

「なんのために」「何がふさわしいか」

と考えることによって、何を着れば良いのか判断しましょう。

喪服について

「喪に服す」という意味で、喪主の妻は黒紋付を着ます。

遺族と三親等までの親族も、出来れば黒紋付を着てくださいね。

遺族がきちんと黒紋付を着ているお葬式は、
悲しみの深さと格式、家柄を感じます。

ただし、お葬式は地域によってやり方が違いますので、

その土地の風習にのっとって何を着るか判断してくださいね。

「何がふさわしいか」という事ですよ。

白喪服について

喪服に関して言えば、
日露戦争以前は、白い喪服が一般的でした。

お嫁入の時は「貴方色に染まるように」白無垢を着ます。

旦那様が無くなったら「二夫にまみえず」つまり「二度と結婚はしません」
という意味を込めて、白無垢の袖を詰めて喪服として着ます。

そして、最後は、本人の死装束として黄泉の国への旅支度になりました。

今でも、白喪服を着る地域があるそうですよ。
中村勘三郎さんの本葬で、奥様の好江さんが「白喪服」を着ていましたね。

儀式で着る着物は、その地域や家系によってやり方が違います。

迷ったら、目上の人に聞いてみましょう。

今回は、「着物の種類とTPO★何を着るか迷った時の考え方教えます」でした。

何か不安や疑問があったら遠慮しないでお問い合わせから質問してくださいね。

それではまた〜(^O^)/