50代の着物デビュー アラフィフ女性が輝くために

50代できものが似合う女性タレント

わたしのなかでは、高島礼子さん、名取裕子さん、萬田久子さんですね。
着物の仕事で、名取裕子さんと萬田久子さんは実際にお会いしたことがあります。
名取裕子さんは30代の頃ですが、白い着物を着ていて、天使のように美しかったですね。
萬田久子さんは、すごくスリムでスタイル抜群、オーラーが身体からにじみ出ているような方でした。

50代の貴女ならそんなイメージで着物を着てみましょうね。

50代の女性にとっての着物

一般的な50代は子供が手を離れ、
金銭的にも余裕があるアクティブシニアという感じですね。
ちょうど着物デビューするには良い年齢です。
人生の後半は着物で楽しみましょう。

お子様の結婚などで着物を着なければいけない場合もあると思います。
同窓会や観劇、旅行などに着物を着ていくのも良いですね。

着物が似合う年代ですから、積極的に着物を着て行きましょうね。

着物デビューとはいえ、50代ですから、
身に付けるものは、本物志向で揃えましょうね。

藍染浴衣女性フリー

式服について

留袖

自分のお子様の結婚式でしたら、必ず黒留袖です。
準主役級で、集合写真でもバッチリ柄が写りますから、
写真映りが良く上品で華やかな本加賀友禅が良いですね。

本加賀友禅は、礼装着物の最高ブランドです。
全てが手書きの作家物で、品の良い華やかさが最高です。
50代でしたら、派手すぎない花柄がオススメですね。

帯は、銀プラチナベースで色糸で柄を織り込んである華やかな柄が良いですね。
金ベースだと加賀友禅の色の美しさを邪魔するような気がします。
メーカーは 長嶋成織物、服部織物、龍村織物がオススメですね。
その他、輪奈織の鱗形屋、爪綴れのじゅらくの帯も良いですよ。

色留袖&訪問着

親戚の結婚式や園遊会などのお呼ばれ、表彰式などは色留袖ですね。
背紋一つにしておくと、訪問着と兼用できますので、重宝します。
地色は、ベージュ系、グレー系、藤色系など薄い地色が良いですね。

本加賀友禅、京友禅、手刺繍、金彩といろいろな技法があリます。
オススメは、本加賀友禅か手刺繍の色留袖ですね。

刺繍は、縫(ヌイ)のお召とも言い、格式が高い技法です。
美智子皇后さまが、刺繍のお着物をよくお召しになっています。
「ロイヤルの彩り(高田鐘聖工房)」という蘇州刺繍のお着物です。


帯は、黒留袖と同じ帯で構いません。
黒っぽい帯や金が強い帯よりも白っぽい銀の帯が上品ですね。

小物

結婚式に色留袖として着る場合は、留袖と同じ小物を使います。
そして、白無地の重ね衿を比翼地のように付けます。

訪問着として、パーティーなどに着る場合は、
重ね衿、帯締め、帯揚げ は色物を使用します。
刺繍の半襟も素敵ですね。

式服番外編 紬の訪問着

50代の着物好きなら、紬の訪問着をお持ちの方も多いと思います。
私のお店でも、一時期、紬の訪問着がよく売れました。
人気があるのは、大島紬の訪問着、能州紬の訪問着 、牛首紬の訪問着 ですね。

大島紬の訪問着

大島紬の訪問着は、織りの物は最近少なくなっています。
昔は、都喜エ門、白大島の名匠たかし、恵積五郎などが織の訪問着を作っていました。
今はほとんど制作されていないのではないでしょうか?
コストと手間が掛かり過ぎるのに、売れるかどうか分かりませんから、
織元も作れないでしょうね。
都喜エ門、恵積五郎さんもほぼ廃業状態ですね。
名匠たかしさんも新しい商品は作っていないのではないでしょうか?

大島紬の訪問着は後染めの商品もあリます。
大島紬の白生地に後染した物で、値段も手頃出来る範囲も広いですね。
生地は大島で着やすいから、一枚あると良いですね。

能州紬の訪問着

能州紬の訪問着は、すくい織の技法で織った訪問着です。
こちらも高度な技術力と手間をかけて作る高額な訪問着です。
工房は、営業しているようですが、すくい織の訪問着は作られているのか分かりませんね。

牛首の訪問着

牛首紬の訪問着は、今も新しい商品が作られています。
ただ、牛首紬は白生地です。
それを京友禅で後染したのが牛首紬の訪問着です。
ですから、大島や能州の織りとは次元が違います。

着ていく場所は?

それでは、このような紬の訪問着はどこに着ていけるの?という質問がよくあリます。

牛首は後染めなので、普通の訪問着を同じように着ていけます。
誰も紬とは思いませんからね。
大島紬の後染めの訪問着も牛首と同じように普通の訪問着として着ていけますよ。

大島の織の訪問着の着られる範囲というのは地色と柄次第ですね。
色は、白や藍、明るい色で、柄も総柄でなく、絵羽柄なら 結婚式の披露宴やお茶会でもOKです。

能州紬のすくい織の訪問着は、披露宴ならNGではありませんが、最適ではありませんね。
観劇や同窓会、パーティーなどが向きます。

結論を言うと、

織の紬訪問着は、観劇や同窓会、パーティーなど向きです。
後染めの紬訪問着は、普通の訪問着を同じように結婚式の披露宴でも着ていけます。

趣味のお着物

50代の女性なら、趣味の着物で楽しんで欲しいですね。

着物デビューなら、洗える着物からでも良いですが、
余裕があるなら、最初から正絹の紬が良いですね。
紬は着やすいので、一度紬を着たら、
洗える着物は着られなくなりますよ。
雨の日や天気が悪い時用に作っても良いですけどね。

大島紬

最初は、横惣(横糸のみで柄を構成している)でも良いですが、
縦横絣の大島も手に入れてください。

大島は、昔は紬糸で織っていましたが、今は生糸で織っているので、
紬ではありません。
でも、先染めの糸で平織りしているので、
生地に裏表なく、薄いのに丈夫でしっかりしています。
色も、白、黒、藍、その他色大島といっていろんな色があリます。

春大島、秋結城というように、大島は光沢があり生地が薄いので春向け、
結城は真綿なので光沢がなく温かいので秋冬向けと言われていました。
でも、大島は、秋でも冬でも着られるので、安心してドンドン着てくださいね。

私も大島は大好きで、10枚くらい持っています。
絹擦れのシャッシャッという音が気持ち良いですね。

帯は、博多の八寸名古屋帯が値段も手頃で締めやすいのでおすすめですね。
縦横絣の高級品なら、勝山の本袋帯やすくい織の袋帯、染めの袋帯が良いですね。
色合せは、基本的に反対色がキリッとして映えますね。
小柄な方は、同系色で背を高く見せても良いですが。

小物は、五嶋紐の帯締め、縮緬地の帯揚げですね。

草履の鼻緒も五嶋紐で決まりですね。

着る場所

大島は、同窓会、観劇、お食事会、お出かけなどフォーマルな場所以外どこでも着ていけますよ。
また、畳むととても小さくなるので、旅行などにもモッテコイです。
汚れもつきにくいし、シワになってもすぐに取れますので、気軽に着られますね。

結城紬

結城紬も一枚欲しい紬です。
真綿の紬なので暖かくて着やすいです。
色は、藍色がオーソドックスです。

亀甲柄で総柄と飛び柄があリます。
スッキリが好きなら飛び柄で、ボリュームや高級感が好きなら総柄で。

機械織りのいしげ結城と手織りの本場結城紬があリます。
証紙できちんと区別できるので安心ですよ。

帯は、ザックリした織の八寸名古屋帯が合いますね。
もしくは、紬地の名古屋帯、袋帯を締めるとピッタリです。
帯の色は、ベージュ、金茶、レンガあたりでアクセントにしてくださいね。

着る場所

大島と同じですが、多少普段着ぽくなりますので、
お出かけなどにドンドン着て行きましょう。

牛首紬

日本三大紬、石川県の無形文化財で白山で織られている牛首紬です。
綸子のようにしなやかですが、釘が引っかかっても釘を抜いてしまう位強い生地です。
着物ファンからは絶大な人気がある稀少な着物です。

先染めは縞など一部ありますが、ほとんどが後染めで、小紋感覚で着られます。
色柄も後染めなのでいろいろありますので、選ぶ楽しさもありますね。

着やすさはバツグンで、一日着ていても疲れない着物ナンバーワンと言われています。
牛首も畳むと小さくなるので旅行にもピッタリです。

大島、結城と作ったら、牛首も作りましょうね。

帯は、
牛首の帯もありますが、博多の八寸名古屋帯も合いますね。

その他オススメの紬

小千谷紬(くるまや)、置賜紬(白鷹、米琉、長井)、信州紬です。

オススメしたい紬はまだまだたくさんあります。
まずは、大島紬で着心地の良さを楽しんでくださいね。

何か質問や疑問があればお問合せくださいね。